JR全線完乗・鳳紹院のブログ

JR全線完乗した作者が、乗りものや旅先の耳より情報を提供してゆきます。

【ローカル線】鉄道ダイヤ今昔、昭和と令和の鉄道ダイヤを比べてみた①

今日は昭和の時刻表と令和元年の現在の時刻表・鉄道ダイヤを比べてみました。 

完全に趣味の話ではありますが、国鉄時代末期に廃止された特定地方交通線に スポットを当てていきたいと思います。

特定地方交通線とは?

地方交通線のうち旅客輸送密度が4,000人/日未満である路線はバスによる輸送を行うことが適当であるとして「特定地方交通線」に指定し、廃止対象としたものである。 特定地方交通線は地域への影響を考慮し、路線の営業キロと輸送量などによって、第1次、第2次、第3次廃止対象路線に分類された。(wikipediaより)

但し、以下の基準に該当する路線は除外されています。

①ピーク時の乗客が一方向1時間あたり1,000人を超す

②代替輸送道路が未整備

③代替輸送道路が積雪で年10日以上通行不可能。

 

ざっくりいうと、廃止対象路線は以下のような区分です。

第1次対象路線→末端の盲腸線、輸送密度が極端に低い路線(輸送密度が1日500人未満)

第2次対象路線→輸送密度が低い路線(輸送密度が1日2000人未満)

第3次対象路線→比較的輸送量が多かった路線(輸送密度が1日4000人未満)

国鉄佐賀線の場合

まずは、佐賀線より。国鉄佐賀線は、佐賀県佐賀駅と福岡県の瀬高駅を結んでおり、長崎方面と熊本方面を結ぶ短絡路線でもありました。

 

この佐賀線は、第二次廃止対象路線に指定され、1987年3月に廃止されています。(現在はバス転換)

 

旧南佐賀駅跡に、当時の時刻表を模したものが掲示されているので、参考までに

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1980年以降は、廃止までほぼほぼこのようなダイヤであったことがわかります。

 

これを見れば分かるように、佐賀方面へは、10時から15時台において、列車が来ない空白の時間帯があり、完全に通勤・通学対応のダイヤと化していたことがわかります。これでは、買い物等で利用したくとも限界があるでしょう・・・・。

 

参考までにこの区間、現在でも、30分に1本程度バスが走っています

 (佐賀駅西鉄柳川駅間は西鉄バス西鉄柳川駅瀬高駅間は堀川バス)

地方路線で現在でも30分に1本程度バスが維持されているという事は、それなりの需要があるという事を意味しています。実際、沿線には佐賀市大川市柳川市と3つもの市を抱えており、沿線人口も比較的ある方に入るので、もし第三セクター化していて1時間に1本程度にするだけでも、だいぶ違ったのではないかなあ・・・と頭の中で考えてしまいます。

 

こちらの筑後川昇開橋、いまでこそ観光名所になっていますが、これの維持費なども

問題となったとの説もあります。

 

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この橋、筑後川を行き来する船の往来のため、橋の中央部が可動する仕組みとなっており、いまではそうそう見かけることができないものです。地元の要望で残され、現在では観光スポットになっています。維持が大変でしょうが、今後も何とか残ってほしいものですね。

 

 

単線・非電化のローカル線とはいえ、並行するバスよりも時間的には有利なので

・佐賀や柳川近辺の区間便を増やす

西鉄大牟田線の矢加部駅との交差部分に駅を設ける。

・夕方のラッシュ時の便数を増やす。

 といった方策がとられていれば、また違った結果となっていたのではないでしょうか。

 

この佐賀線はそれでもまだましな方で、第一次廃止対象路線などは、白糠線などのように、朝・昼・夕方にそれぞれ1本ずつで、一日三本だけというような路線も散見されました。

国鉄甘木線(現:甘木鉄道の場合)

甘木線は、佐賀県基山駅と福岡県の甘木駅を結んでいた路線です。

第一次廃止対象路線として甘木鉄道に転換された、甘木線の場合は、

廃止時点で1日の本数がわずか7本で、沿線にあったキリンビールの福岡工場への貨物

輸送などもかつては行われていたようですが、それも1984年には廃止されているようです。

 

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(出典:交通公社の時刻表 昭和57年6月号より)

手元にある1982年6月の時刻表を確認すると

基山発 5:35、6:41、7:40、15:55、17:42、19:00、20:15

甘木発 6:05、7:10、8:11、16:33、18:12、19:40、20:45

(※甘木発7:10のみ、博多まで直通)

と、わずか7往復となっています。

 

朝は甘木方面から基山方面、夕は基山方面から甘木方面の流れが主でしょうから

朝の通勤通学、夕方の通学、通勤の時間帯のみしか、運転されないダイヤだったことが

読み取れます。

 

山間の路線ではなく、甘木市小郡市など、平野部で沿線の人口はそこそこあったにもかかわらず、これでは乗ろうにも乗れないようなダイヤであったことがここからも読み取れます。

 

これを、現在の時刻表(2019年3月時点)と比べてみます

基山~甘木間は、42往復となっており、朝夕の時間帯は15分間隔、昼間の時間帯は30分間隔となっています。少子化等の影響で沿線人口は減少していっていることを考えても、大きな変化のように思えます。

色々調べてみると

・そもそもの運転本数の増加

・交換設備の復活による列車増

・終電時刻の繰り下げ(23:48基山発が最終)

小郡駅の移設により、クロスする西鉄大牟田線との乗り換えの利便性が向上し、

・甘木方面から博多方面への通勤が容易になった。

 →それまでは、西鉄甘木線西鉄久留米駅まで出てから西鉄大牟田線に乗り換えて

 いた通勤客も多かったとか。

 

山間部や過疎地域ではなく、沿線人口などがそれなりにあり、潜在的なポテンシャルが高く、さらに経営努力もあって、第三セクターの中ではだいぶ優等生となっているようです。

なんというか、施設も設備も、本当にどう使うか、どう生かすか次第ですね・・。

 

ではでは、今日はこの辺りで。